立川市柴崎町の小林歯科クリニックは予防歯科・歯周病治療に取り組んでいます
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歯周病とドライマウス

ドライマウス(口腔乾燥症)とは

ドライ”とは乾燥の意味で、口の乾燥感が主な症状です。

乾燥した状態が続くと、痛み、味覚異常などが現れることもあります。
ドライアイにも共通しますが、シェーグレン症候群では、指先が冷たい、皮膚が乾燥するなどの症状を伴うこともあります。

■ドライマウスと歯周病の関係

■ドライマウスの主な自覚症状

■ドライマウスを治さないとどうなりますか?

■ドライマウスのタイプ

■ドライマウスの原因になる疾患

■ドライマウスの治療、対処法

■歯周病、口腔乾燥には「健口体操」

ドライマウスと歯周病の関係

歯周病になりやすく、さらに歯周病の症状も進みます

ドライマウスになると身体の免疫能力が下がり、歯周病が進行しやすくなります。

本来、歯茎の表面は唾液によって保護、自浄作用があり、抵抗力を維持しています。

また、歯周病菌は唾液の中の成分である白血球、リンパ球、貪食細胞によって活動を抑えられています。

ドライマウスになると歯周病菌の活動が活発になり、唾液が乾燥するため、唾液中の免疫細胞が歯茎に到達できないため、歯茎が炎症を起こし腫れて、また、歯を取り巻く骨が吸収されるなどの症状が進み、歯周病が悪化してしまいます。

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ドライマウスの主な自覚症状

ドライマウスの主な自覚症状について

●口が渇く
●のどが渇く
●唇が乾く
●夜間、口が乾いて目がさめる
●いつも水を持っている
●入れ歯が合わない
●味がおかしい
●ざらざらした感じ
●舌が痛い
●会話がしにくい
●飲み込めない
●パンやビスケットが食べられない

ドライマウスを治さないとどうなりますか?

口腔粘膜の炎症、歯周病や虫歯の悪化、話しにくい、食べ物を飲み込みにくいなど生活にストレスが起こります。
ドライマウスは全身疾患が原因で起こることもあるので、内科、眼科、精神科皮膚科、整形外科などと提携し連絡をしつつ、診療を行う方が良いでしょう。

口腔粘膜の炎症にはカンジダ菌の関与も考えられます。

細菌検査を行うなど、早めに対応することが大事です。 カンジダ菌が減ることで、症状が緩和されやすくなります。

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ドライマウスのタイプは?

1. 唾液分泌減少型ドライマウス

唾液腺からの唾液の分泌量が少ない。
シェーグレン症候群、放射線治療、薬剤の副作用、咀嚼筋の衰えなど。

2. 唾液蒸発型ドライマウス

唾液の分泌量は正常ですが、口腔からの水分の蒸発が多い場合にドライマウスが起こります。
口呼吸、鼻疾患、歯列不正などにより、口唇を閉じることが、なかなかできないなど。
朝、起きた時に口腔乾燥がある場合は、睡眠中の口呼吸、歯ぎしり、食いしばり、いびき、無呼吸性症候群などの原因が考えられます。

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ドライマウスの原因になる疾患

1. シェーグレン症候群

自己免疫疾患で、涙腺、唾液腺の破壊により、分泌量が減少します。その結果、口のなかの免疫作用が低下し、口腔粘膜の炎症がおこり、口腔乾燥も引き起こされます。

2. 糖尿病

重度の糖尿病では、唾液腺に障害がおこり、口腔乾燥症になります。

3. 放射線治療による口腔乾燥

顎顔面の腫瘍の治療に、放射線治療を行うと唾液腺の機能に障害が生じ、口腔乾燥を起こします。

4. 腫瘍、外傷の後遺症

脳血管障害、腫瘍、手術、外傷による侵襲により、唾液腺の分泌機能に支障をきたし、口腔乾燥になる場合があります。

5. 薬剤による唾液分泌低下

常用薬を長い期間使用している場合におこります。
唾液分泌機能低下のために口が乾きます。主な薬として、向神経薬(向精神病薬、抗不安薬、抗うつ薬)、利尿薬、カルシウム.拮抗薬などです。

唾液分泌を抑制する副作用のある主な薬剤

 6. 神経性唾液分泌低下

ストレス、自律神経失調症などから口腔乾燥症になることもあります。

7. 咀嚼筋の筋力の低下、加齢によるドライマウス

咀嚼筋を使わないと唾液腺の委縮をおこします。食べ物の硬さの調整や咀嚼の回数を増やすことにより、回復する事もあります。

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ドライマウスの治療、対処法

ドライマウスの治療、対処法について

ドライマウスは原因により対処法が異なるため、治療においては診断がポイントになります。糖尿病や薬の副作用など、原因を除去することで、ドライマウスが改善する場合があります。
シェーグレン症候群や放射線治療による唾液腺の障害は、原因療法が確立されていません。この場合、対症療法が行われます。
ドライマウスの対症療法としては、保湿剤の使用、唾液分泌促進薬の処方による「水分の補給」です。

1.人工唾液、口腔ケア用品

ドライマウスでは医薬品として、「人工唾液サリベート」があります。
人工唾液に対し、口腔乾燥をやわらげるために口腔ケア用品として、”保湿剤“ “湿潤剤”があげられます。ジェルタイプ、洗口液タイプ、スプレータイプなどがあります。

2.唾液分泌促進薬

唾液分泌促進薬は唾液腺のムスカリン受容体を刺激する薬です。セビメリン塩酸塩水和物、エボザック、ピロカルピン塩酸塩が代表的な薬剤です。
漢方薬のなかでは、麦門冬湯、白虎加人参湯、温経湯、八味地黄丸などがあげられます。

3.保湿装置(ナイトガード)

ナイトガードはもともと歯ぎしり用ですが、夜間口腔乾燥には有効です。ナイトガードの内面に保湿ジェルを塗布して使用します。

4.ドライマウスの口腔粘膜の炎症への対応

ドライマウスの患者さんは、口腔乾燥に伴う痛みを7割の方がお持ちです。
痛みの原因はカンジダ菌が関与している可能性が高いです。
唾液分泌が低下すると、自浄作用や抗菌作用が弱くなり免疫能力が落ち、カンジダ菌が増加します。
口腔乾燥症では、紅斑性(委縮性)カンジダ症が多くを占めます。
口腔カンジダ症には抗真菌薬を用います。
そして、口腔を清潔に保つことで再発を防ぐことができます。

表V-4 日本で入手可能な保湿剤リスト

日本で入手可能な保湿剤リスト

サリベート(人工唾液)
サリベートは、シェーグレン症候群による口腔乾燥症ならびに頭頸部の放射線照射による唾液腺障害に基づく口腔乾燥症の寛解に適応があります。使用方法は、通常1回に1~2秒間口腔内に噴霧し、1日4~5回使用します。

ドライマウスの治療、対処法

 

唾液分泌促進薬

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唾液分泌促進薬

 

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歯周病、口腔乾燥には「健口体操」

口腔乾燥症(ドライマウス)で唾液の量が低下すると、抗菌成分も減少して細菌が繁殖、風邪・歯痛・歯周病などにかかりやすくなり、高齢者の場合、肺炎に至ります。

■家庭でできる予防術

唾液量をアップさせ、口の中から始まる病を予防するには、噛む回数をアップさせることが不可欠ですが、日本人の1食あたりの平均咀嚼(そしゃく)回数は約600回ということで、調理法を少し変えるだけで咀嚼(そしゃく)回数が劇的にアップする方法が紹介されました。

●噛む回数を増やそう唾液が増える調理法

火を通し水分を抜く
食材を大きく切る
噛み応えのある食材を使う
野菜は繊維が残るように切る

●「1日1回やるだけで口腔乾燥を予防する健口体操」

パタカラ体操…「パ」「タ」「カ」「ラ」を10回ずつ発音する※舌下腺を刺激
口顎体操…口を閉じたまま頬を大きく膨らませる→すぼめる→口を大きく開けて2秒間カウント
※顎下腺を刺激
耳下腺マッサージ…3本の指で奥歯の上を両手で押さえ円を描くように10回まわす
※耳下腺を刺激
健口体操は食事前が効果的で1日1回行いますが、
口の中の乾燥が気になる人は1日3回行います。通常1~2週間程度で健口体操の効果が出てくるとのことです。

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