歯周病に関するQ&A
Q1 歯槽膿漏は治らないの?歯周病とはちがうのですか?
同じ意味です。現在9割の成人が、歯周病にかかっていると、言われています。
兆候としては、まず、歯肉炎という症状が起こります。
この段階では、まだ完治の余地はありますが、さらに進行すると歯周炎という、歯の周りの骨が溶けていきます。この場合はなかなか治りません。
Q2 漢方は歯周病に効果がありますか?
個人差はありますが、効果はあります。
歯周病をなおす身体の免疫は、体調に左右されます。
冷えや、むくみ、更年期などを漢方により、体質改善を行うと、歯茎の色やかたさに変化があらわれ、歯のグラグラが軽減されるケースも見られます。
Q3 歯周病菌はうつりますか?
うつります。特に離乳時にお母さんがひどい歯周病や虫歯にかかっていた場合、口うつしで赤ちゃんに食べさせますから、うつる確率は高くなります。なので、お母さんは口腔ケアに心がけてください。
キス、お鍋を囲むなどは箸で感染する事もあり、気をつけましょう。
Q4 知覚過敏の原因は?
知覚過敏は医学的には、「象牙質知覚過敏」といい、原因は象牙質にあります。
歯の表面にはエナメル質でおおわれています。エナメル質は象牙質の外側にあり、刺激を遮断しています。
しかし、歯周病で歯茎が下がり、歯ぎしり、食いしばりなどでエナメル質がはがれると、象牙質が露出して刺激されて歯の神経に刺激が伝わり、しみる感覚や、痛みを引き起こします。
Q5 知覚過敏の治し方は?
知覚過敏は放置していると、痛みのために歯磨きがおろそかになり、虫歯や歯周病を悪化させます。
丁寧にプラークを除去したら、研磨剤の入っていない薬用歯磨き剤を使用したのち、フッ素を多く含む薬用ジェルを歯に塗布すると良いでしょう。
また、再発防止のために、歯ぎしり、食いしばりなどを改善しましょう。
マウスピースも有効です。
「歯、歯肉の痛み、知覚過敏と歯ぎしりの関係」の記事はこちらへ⇒
Q6 心内膜炎と歯周病の関係を教えて下さい
歯周病は歯周病菌による感染症です。そのため、歯周病菌が歯肉の血管から全身に広がることで、様々な臓器に感染症をおこす事があります。
心内膜とは心臓の内側を覆っている膜のことをいい、歯周病菌は付着する力が強く、心臓弁膜などに定着、増殖し毒素を出します。
そのため、心内膜が炎症をおこし、心内膜炎をおこします。
Q7 誤讌性肺炎と歯周病の関係を教えて下さい
高齢になると、筋力が弱くなり嚥下などがうまくできなくなります。
そのため、歯周病菌などの細菌を含んだ唾液や食べ物が、誤って気管に入ることがあります。
肺は歯周病菌に感染し、肺炎を起こします。
なので、口腔のなかの歯周病菌の減らし方を心がけていただけると、誤讌しても大事にはいたらない事も多いです
Q8 唾液はどのような働きをしていますか?
唾液(通常1日1.0~1.5・)は透明で、口腔内の3つの主要な唾液腺、即ち耳下腺、顎下腺、舌下腺から分泌される水様の物質で、アルカリ性です。
口腔内に残る食べかすを洗い流し、唾液に含まれるリゾチームやラクトフェリンという酵素の力で細菌の繁殖をおさえています。
ドライマウス(口腔乾燥症)で唾液が減少すると、口腔内の細菌やカビ類が繁殖し、その結果炎症をおこし、虫歯や歯周炎になります。
さらにひどくなると、食物を飲み込むのが困難になり、必要な栄養素を補給することができなくなります。
Q9 ドライマウスは病気ですか?
ドライマウスは、口腔乾燥症ともいいます。
唾液が出ないか、もしくは口呼吸などのため、口が渇く現代病で、潜在患者はわが国では800万人といわれております。原因は様々です。夜は唾液が減っているのでドライマウスになりやすいです。
年期の女性に多くみられます。各種の投薬治療によっても起こります。
ドライマウスになると、口の中が乾燥し、咬むことや、飲み込み、話をすることが困難になってきます。
Q10 歯周病の歯を残したままだと、どうなりますか?
歯周病になった歯をそのまま放置しておくと、全身の健康に影響があります。
- 歯周病菌の毒素が身体に入り、心臓、血管疾患、低体重出産などに関与します。
- 体調が悪く、寝不足など免疫が落ちていると、歯周病が急性化して、ひどい腫れや痛みが出ます。
- 歯周病にかかっている歯は、ぐらぐらになり、最後には抜けます。
- 歯周病になった歯の周囲の歯にも、歯周病菌の感染が起こります
Q11 頬の内側をよく咬みますが、原因は何でしょうか?
頬の内側を咬む事はありますが、何度も咬むようでしたら、注意が必要です。
原因
- 歯周病により、歯が外側(頬側)に移動した。
- 上下の歯の咬み合う面が、歯ぎしり、食いしばりなどにより、かみ合わせの深さが変わり、頬を巻きこんでしまう。
- 親知らずが生えてきた。
など
Q12 下の前歯が重なってきた、または前方にずれてきた原因は?
歯並びは一生の間に、生理的、病的に変化します。特に親知らず萌出力による前方への力は強く、その影響により、下の前歯が重なってくる場合があります。
歯周病にかかった前歯が前方にずれることもあります。