歯周病菌の減らし方

(図はわしざわ歯科ホームページより引用)

歯周病の進行を止めるカギは、歯周病菌を減らすことにあり、確実な方法は、バイオフィルムの除去、プラークコントロールです。
プラークには、古い物と新しい物があり、プラークの染めだし剤を使用すると、赤色と紫色にて区別されます。新しいプラークは除去しやすく、古いプラークはネバリがあり、なかなか除去できません。歯科専用の機械やクリームを使用し、スタッフと患者さんの連携、二人三脚でのコントロールが必要となります。
位相差顕微鏡にて、患者さんの細菌の種類やプラークの状態を詳しく診査、診断、画像を記録保存し、治療計画を立てて、指導や治療にあたります。
いわゆるオーダーメイドの治療です。
歯と歯周組織に関与する細菌の生態系(エコシステム)を、ゾーン1~4に分類します。
歯周炎の危険因子はこのゾーン2、3、4の生態系にさまざまな影響を及ぼします。

歯肉縁上プラーク(バイオフィルム)

ゾーン1 齲蝕や歯肉炎の発症に関係 (レンサ球菌、放線菌

歯肉縁下プラーク(バイオフィルム)

ゾーン2付着性プラーク
歯肉炎の場合の縁上プラークと類似

ゾーン3非付着性プラーク
大部分は、グラム陰性の嫌気性菌 (グラム陰性球菌、スピロヘータ)・歯周炎の進行に重要な役割

ゾーン4侵入性プラーク(運動性桿菌、スピロヘータ
結合組織や歯槽骨内に侵入した細菌・この領域では器械的な治療だけでは取り除くことができないので、全身的な抗生物質の投与が必要