立川市柴崎町の小林歯科クリニックは予防歯科・歯周病治療に取り組んでいます
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タグ : 知覚過敏

Q4 知覚過敏の原因は?

知覚過敏は医学的には、「象牙質知覚過敏」といい、原因は象牙質にあります。

歯の表面にはエナメル質でおおわれています。エナメル質は象牙質の外側にあり、刺激を遮断しています。

しかし、歯周病で歯茎が下がり、歯ぎしり、食いしばりなどでエナメル質がはがれると、象牙質が露出して刺激されて歯の神経に刺激が伝わり、しみる感覚や、痛みを引き起こします。

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Q5 知覚過敏の治し方は?

知覚過敏は放置していると、痛みのために歯磨きがおろそかになり、虫歯や歯周病を悪化させます。

丁寧にプラークを除去したら、研磨剤の入っていない薬用歯磨き剤を使用したのち、フッ素を多く含む薬用ジェルを歯に塗布すると良いでしょう。

また、再発防止のために、歯ぎしり、食いしばりなどを改善しましょう。
マウスピースも有効です。

「歯、歯肉の痛み、知覚過敏と歯ぎしりの関係」の記事はこちらへ⇒

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知覚過敏について

たいお水を口に含んだ時に「キーン」と歯がしみたことはありませんか?

歯ブラシが当たったり、冷たいアイスを食べたときなどにしみる症状が出たらそれは知覚過敏かもしれません。今までは何も無かったのに急に気になるようになった人もいるのではないでしょうか?

知覚過敏症の原因について考えてみましょう。
歯の表面は丈夫で硬いエナメル質というもので覆われています。

何らかの原因でそのエナメル質が傷ついたために、その下の象牙質という部分が露出してしまうために刺激が直接伝わってしまいます。
象牙質はエナメル質より軟かく、象牙質表面にはとても小さな穴が無数にあいています。それを「象牙細管」といいます。
この穴は栄養を送る役割の他にも、刺激を直接伝える役割もするので神経まで刺激が伝わってしまいます。そのため象牙質が露出すると、しみるといった知覚過敏の症状が現れるのです。

では刺激にはどのようなものがあるのでしょうか?

温度刺激では→冷たい(温かい)食べ物や飲み物
器械刺激には→歯ブラシやつまようじ
科学的刺激には→酸性食品や甘いもの

など刺激には様々な種類のものがあります。

知覚過敏症の原因はどのようなものがあるのでしょうか?

◎過度なブラッシング
歯磨きをする時に、歯ブラシを強くゴシゴシと行ってはいませんか?歯の表面にあるエナメル質やセメント質が傷ついたり、削られてしまいます。とても硬いエナメル質ですが、毎日の積み重ねでダメージを受けてしまうと削れてしまうのです。これは知覚過敏症の原因で最も多いといわれています。

◎歯ぎしりや噛み合わせ
無意識のうちにしてしまう歯ぎしり。強く歯をこすってしまうのでエナメル質が削れてしまったり、ひどい時には割れてしまいます。
歯ぎしりはエナメル質だけでなくお口の中全体の歯周組織まで負担をかけてしまいます。歯の根っこの部分にあたる歯槽骨までダメージをあたえてしまうので歯周病の原因となります。また歯周病を悪化させる原因になります。

噛み合わせが悪い場合も、適切ではない方向に力が強くかかってしまうのでエナメル質を傷つける原因になります。

他にも、歯磨き粉に含まれる研磨剤が原因だったり、ホワイトニング治療の後にしみることがあります。

歯科医院での治療法で多く選択されるのは「薬を塗る」ことです。何らかの原因で露出してしまった象牙質を薬でコーティングする方法です。
薬を塗る治療の場合は個人差があるので一回塗って気にならなくなる場合や、数回にわたって繰り返して行わなければならない場合もあります。それでも改善されない場合は、その部分をレジンというプラスチックの材料で埋めていく方法もあります。

しみる症状があっても必ずしも知覚過敏とは限りません。虫歯や歯周病の可能性もあります。自己判断や放置などしないで気になる症状があったら歯科医院を受診しましょう。

歯、歯肉の痛み、知覚過敏と歯ぎしりの関係の記事もご覧ください

歯、歯肉の痛み、知覚過敏と歯ぎしりの関係

歯、歯肉の痛み、知覚過敏と歯ぎしりの関係

知覚過敏とは、冷たい水や甘いものなどを口に含んだ時、歯ブラシが歯にふれた時に感じる痛みをいいます。

この知覚過敏の原因として一番多く見られるのが、就寝時の食いしばり(歯ぎしり)によるものです。
睡眠中、無意識による夜間の歯ぎしりやくいしばりは驚くほど歯にダメージをあたえています。通常起きている時の食事や仕事の集中時などに起こる歯ぎしりに比べると、何倍のもの力でこすり合わせるので、歯の表面が著しく磨耗したり、ヒビがはいったり、時にはかけることもあります。
また、歯の付け根の部分がえぐれた状態(アブフラクション)になることもあります。そういう状態になると、虫歯になっていない歯でもちょっとした刺激で痛みを伴い、知覚過敏となってしまうのです。

歯の神経には毛細血管や知覚神経が無数に存在しています。これらが、歯ぎしりによって過度の刺激を受けると血管は充血し神経は敏感になり、突然、歯の痛みに襲われたり、重度の歯ぎしりでは歯肉が痛くなったり、腫れたりします。なので、これらの痛みの原因は歯ぎしりなのか、歯や歯肉の病気なのかとの鑑別が必要になります。
小林歯科クリニックでは、オクルーザーによる咬合力検査にて、鑑別診断を行っております。

知覚過敏の治療は軽度のものであれば、薬の塗布などの治療で治ります。中度になると、就寝中にマウスピースを装着することが必要です。重度になると歯の神経をとる処置が必要になる事もあります。

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本当は怖いんだって、知覚過敏は

「ためしてガッテン」で紹介された「本当は怖い!知覚過敏」を見た歯医者さんたちの意見が分かれています。

2010年9月22日放送の「ためしてガッテン」(NHK)で、「歯がしみる、割れる 本当は怖い!知覚過敏」というテーマで、「知覚過敏の原因その2・くさび状欠損」という興味深い内容が放送されていました。番組では、歯の根元がえぐれてしまう「くさび状欠損」(WSD:Wedge-shaped defect)の原因を、歯のくいしばりによって歯の根元に「ひずみ」が生じ、エナメル小柱という歯のカルシウムの結晶にキズができるためと説明しています。

この説明自体は既に歯科医師の間では常識となっていますが、15年ほど前までは「くさび状欠損の原因は歯磨きのし過ぎ」が原因と考えられていたため、一部の歯科医師の間では、番組で言われている「歯ブラシのし過ぎではなく、キズによって起きるという見解には何か作為的なものを感じる」という意見が出ているそうです。

一方では、「抜けた歯に歯磨き粉を塗りながら何十万回も歯ブラシを行う実験を行っても、くさび状欠損は発生しなかった」という意見もあり、まだ諸説が入り乱れているようです。

ではインターネット上の見解はどうなっているか、いつものように調べてみます。
まずは定番のウィキペディアで「くさび状欠損」を調べてみると、残念ながら「このウィキでページ「くさび状欠損」を新規作成する」という結果で、まだ情報がありませんでした。こういう場合は、ちょっと手の込んで検索方法になりますが、YahooGoogleで「楔状欠損 原因 site:ac.jp」という方法で検索を行います。この「site:ac.jp」というのは、大学の公式ホームページだけを検索する方法ですが、結果的にはネット上の情報を見る限り、「原因が歯ブラシによる」という報告は殆どなく、「楔状欠損の原因はくいしばり」に軍配があがったようです。

さらに番組では、「歯に力がかかる人、スポーツ選手、歯ぎしりをする人」などは要注意で、「気付かないでいると歯が割れたりひびが入る危険性もある」と指摘しています。実際、私の友人はゴルフで二回も大臼歯を割っていますし、虫歯がなくてもヒビが原因で歯がしみることは良くあります。

これも歯科医師の間では常識となっていますが、実はなかなか患者さんへの説明が難しく、こういう番組で取り上げてもらえると実に説明が楽になります。いっそのこと、本当に「歯が割れた」状態であれば説明もいらないのですが、「歯がしみるのは虫歯」と思い込んでいる患者さんは多く、「虫歯はないようなので、ヒビが入っているかもしれません」と言っても、なかなか納得しない患者さんがいるのも事実です。

さらに番組では、もっとおもしろい(失礼)ことを言っていました。

「正しい歯みがき」のコツは「食後すぐに歯をみがかない」こと、だそうです。

「えっ」と思われた方、多いですよね。では次回はこの「歯磨きの常識と非常識」についてご説明いたします。

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