歯の詰め物、どんなものがある?
詰め物に使われている白い歯科材料は、日進月歩で進化しています。
一方、時代を経ても、高い評価を得て使われ続けている材料もあります。
その日に治療が終わる詰め物
コンポジットレジン ~小さな詰め物に向くハイテク材料
メリット
●歯を削る量が最小限ですむ。
●結めたところが目立たない。
●その日のうちに詰め物が入る。
●すり減りや欠けにリペアがきく。
●歯よりも軟らかいので周りの歯を痛めにくい
デメリット
●直接詰められない場所がある(とくに奥歯の奥のほうなど)。
●時間がたつと着色や変色しやすい。
●嘆耗しやすく強度が足りないことも。
●大きな詰め物には向かない。
*高度なテクニックを持つ歯科医師が行うコンポジットレジンの審美修復治療は、自費治療になります。
歯型を取って製作し、後日歯に詰めます
金銀パラジウム合金
メリット
●硬く、強い噛む力にも 耐久性がある。
●適用範囲が広くさまざまなケースで使える。
デメリット
●見た目が目立つ。
●詰め物を外れにくくするために余分に歯を削る必要がある。
●硬いため周りの歯を傷めることがある。
●金属アレルギーのかたには向かない。
金合金(白金加金)
メリット
●歯にピクリとフィットし段差ができにくい。
●強度があり強い噛む力にも耐久性がある。
●適用範囲が広くさまざまなケースで使える。
●金属アレルギーが起きにくい。
デメリット
●見た目が目立つ。
●詰め物を外れにくくするために余分に歯を削る必要がある。
●材料費が高価。
セラミック
審美性を追求するならこれ。耐久性に優れています。
通院は最短2回
メリット
●歯に近い色と透明感がある。
●汚れがつきにくく変色しにくい。
●曲げ強さがあり、かなり割れにくい。
●歯とほぼ同じ硬さなので周りの歯を傷めにくい。
●アレルギーの心配がない。
デメリット
●割れることがある。
●偏った力がかからないようにときどき噛み合わせのチェックが必要。
●強度を確保するには厚みが必要なので歯を深めに削る必要がある。
●治療には高度なテクニックが必要。
CAD/CAM
メリット
●歯型なしで製作可能。
●アレルギーの心配がない。
●詰めたところが目立たない。
●CAD/CAMの設備のある医院では即日に治療が終わる。
デメリット
●ブレス式と同様のデメリットがある。
●プレス式より適合や審美性が劣る。
●割れやすい。
●接着が難しい。
写真提供:
静岡県開業・塚本歯科クリニック
塚本真率先生
ハイブリッドセラミック
メリット
●詰めたところが目立たない。
●セラミックより安価。
●歯より軟らかいので周りの歯を傷めにくい。
デメリット
●時間がたつと着色や変色しやすい。
●嘆耗しやすく強度が足りないことも。
nico 2017年5月号より